レーシックと眼科専門医
コンタクトレンズビジネスについての疑問を以前書いたが,今度はレーシック手術で集団感染という事件が起こった。聞けば眼科学会ではレーシック手術は専門医以外はしない様にという指針を決めているが事件を起こした眼科の医師は眼科専門医ではないという。歯科と似たような構図が眼科にもあるようだ.
たとえば矯正歯科の場合,歯科大学6年間の間で習うのはごく基礎的な理論だけであり,矯正臨床はほとんど行わない。矯正臨床を勉強するのは大学を卒業してから大学矯正科や大学院などに残って勉強するのが普通で,卒後5年間の大学での研修に加え症例・論文を提出して矯正歯科学会認定医となる.さらに認定医歴5年以上で症例を中心とした試験を受けて矯正専門医となる制度がはじまった.矯正治療は通常2-3年の治療期間がかかり,相当数の症例を提出するとなると,それなりに厳しい制度だと思うが,それくらいしても矯正治療のテクニックはいろいろあり,認定医や専門医であってもどのように治すかというのは様々違ってくるのが普通である。
しかし,このような研修を受けなくても,『矯正歯科』の看板をあげるのは法的規制もなく,自由にできる.件の眼科医師が眼科専門医でなくてもレーシック手術をするのは自由と言っていたのと同じだ。
現在,日本矯正歯科学会会員約6000人のうち,認定医は1/3の2000人あまりで矯正専門の診療所は1000軒ほどしかない.一方で矯正歯科を標榜する歯科医院は16000件.学会会員ですらないドクターが矯正歯科診療をしているのが実情だ。そして残念な事に患者さんも安いからなどという理由で一般歯科で矯正治療を受けられる方も多い。
件の眼科診療所も、おそらくは日本一テナント料が高いだろうと思われる銀座で10万円以下というかなりの低価格でレーシック手術をしていたという。当然大量の患者さんをさばかなければ経営的に成り立たなくなろう.
眼科も当然そうであろうが,矯正歯科の技術や治療法も常に新しい情報を求める必要がある。専門医であれば,学会に参加するのは当たり前だし,イースマイルの様にスタッフにもアメリカ矯正学会まで参加させるところもある。それ以外にもセミナーを受けたりして,当然コストはかかるので治療費は一般歯科よりも高いと感じられるかもしれない。でもそれは,クオリティの高い治療を行うためには大前提なのではなかろうか。矯正治療は治療後の患者さんの人生を左右するくらいのインパクトがある。患者さんはどちらを選ぶだろうか?
関連ページ:矯正歯科医の選び方
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Comments
こんにちわ。小次郎です。
レーシックの集団感染は怖いですね。
銀座眼科は安いけど
多くの患者を裁くことだけに集中しすぎたんだろうな。
やっぱりクオリティは高いほうがいいです。
また来ます
Posted by: 小次郎(視力回復訓練中) | April 03, 2009 at 01:28 PM