予防歯科にかける想い
株)オーラルケアの歯科衛生士,村上彩子さん.
小学校の歯科検診で、歯医者に行きなさいと
書かれた一枚の紙をもらう.
いままで歯医者に行ったのはその時と,
その次の時の2回だけ.
左下第1大臼歯のインレー処置だった.
歯科衛生士になった今,
この時の治療をとても後悔している.
あの時,歯科検診の紙を
持っていった歯医者さんが
予防歯科の意識の高い
歯医者さんだったら・・・
歯を削って詰め物をする
というのは『普通』の治療だ.
だが詰め物と歯の隙間を
ゼロにすることはできない
虫歯の再発->再治療->神経をとる
->歯の喪失->噛み合わせが崩れる->入れ歯
一本の歯を削ったことが、
悪のスパイラルへの入り口を開く.
日本のほとんどの『普通』の歯医者さんは
こうした『保険』の治療を行っている.
村上さんにお会いするのは2度目だが
いつもきちんとした身だしなみで
姿勢もとてもきれいな方.
もともと自分の歯には自信があった.
矯正歯科医の私がみても,
顔面骨格も歯並びもすばらしい.
歯科衛生士になり,唾液検査をしても、
カリエスリスクはとても低かった.
今も時々しみるこの一本のインレーさえ
なければカリエスフリーだったのに.
『もしもあの時の歯医者さんが、
歯を削る前に,唾液検査をしていたら、、、』
『そしてカリエスリスクが低い私に,
再石灰化を試みようという治療をしていれば、、、』
『そしてその後の定期的メンテナンスで
歯の健康についての知識を与えてくれていれば,,,』
村上さんの,『もしも』はつきない.
『もしもすべての歯医者さんで
カリエスリスク検査と予防歯科を
普及させることができたら...』
今,村上さんはカリエスリスク検査を
普及すべく全国の歯科医をまわる.
「でも村上さん,
その歯医者さんにかかってよかったですね.」
「え!?・・・」
「おかげで予防歯科とメンテナンスの大切さを
こうしてみんなに伝える事が出来るじゃない.」
「あ,そうか..そうですね!」
村上さんの真剣な表情が初めて笑顔でくずれた.
今日から始まる近畿デンタルショーでも
きっと多くの歯医者さんに
予防の大切さを熱く語る村上さんがみられるだろう.
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